実りない会議の特徴「空中戦」

遠い昔、遥か彼方の会議のなかで・・・

空中戦はロクなことがない

会議における「空中戦」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
文字や絵に起こすことなく、言葉だけが飛び交う会議です。ほとんどの方が経験しているかと思います。ロクなことがない。

以下の様な場面がありませんか

他にもいくらでも思いつくのではないでしょうか。ロクなことがない。

経営会議や営業定例会議など誰かが誰かを糾弾しやすい内容に踏み込む会議になると、怒りや憎しみなどの暗黒面のパワーが充満し、いよいよ空中戦から宇宙戦争レベルへと発展する。

改善策

上記した問題点を解消するためには
①内容を可視化する
②進行役を設置する　一般的にはファシリテーターと呼ばれる
が効果的です。

今回は可視化の具体例を挙げてみます。

可視化ツール①ホワイトボード

みんなの前で書いたり消したり、線を引いたり、赤字で書いたり、議論の流れを可視化するに適した便利なツールです。キャスター付のものだけでなく、壁や窓に貼れるものもあります。壁に塗料を塗ってホワイトボード化することもできます。各自が写真を撮ることで共有は楽に行えます。そのまま紙に印刷したり、ＵＳＢメモリに画像を保管できる便利なものもあります。
ホワイトボードはどこの会社にでもあるでしょう。ただ、実際に活用している企業は非常に少ないように感じます。ポスターや回覧で覆い尽くされた掲示板になっている光景を見るとなんだか嫌な予感がします。その傍で空中戦を繰り広げている。

弊社はできるだけホワイトボードを使って会議を進めます。無い場合は買うことをお勧めしています。幅は２メートル、両面使えると理想的です。安いと２万円を切るものもあります。１０人が半日不毛な会議を行うコストを考えれば、元はすぐに取れるはずです。

可視化ツール②パソコン＆プロジェクター、モニター

ホワイトボードが無い場合や、Excel資料をモニターに映し出しながら会議を進める場合は、パソコンに映し出して打ち合わせ内容をまとめていく方法もあります。
メモ帳やExcel、PowerPoint等を使って話を入力していく。そのままメールで共有できる点も便利です。ただし、話し言葉をそのまま入力するのではなく、端的にまとめる、言葉の揺らぎを訂正する、同じ内容を近い場所に入力するなど器用さが必要です。会議の流れを止めない程度のタイピングのスピードも求められます。

可視化ツール③ノート

２～３人の打ち合わせならノートに手書きでも十分です。会議室以外の場所、勤務先の自席や応接室、喫茶店などでは有効です。

これら３つで十分です。聞けばまったく目新しい内容ではないと思いますが、活用に至っていない場面が実に多い。

足りないのはツールでなく問題意識

冒頭に挙げたようなことは誰もが同意することですが、不毛な会議をなくそうとする問題意識が低い。やっても無駄。面倒。自分に関係ない。いきなり前へ出て書くのが恥ずかしい。

とはいえ、精神論を述べても明日は変わらない。

明日の一歩

明日の会議から、少しでいいから無理矢理書き出してみましょう。会議の目的、テーマを書くだけでも効果があるはずです。脱線を防げる。タイトルだけ書かれた真っ白なホワイトボードを前に落ち着かず、赤や青のマーカーを自在に操る勇敢な騎士が出現するかもしれません。日替わりで記入役を選んで書く習慣をつけてもよいです。

会議の可視化に関して色々参考書籍があります。開くと狂気的にカラフルで華やかなホワイトボード、畳くらい大きな模造紙に一杯張られた付箋が参考例に挙げられる。それを基準に考えなくてよい。簡単でいい、タイトル１行でもいいので書くことが大切です。

熟練すると、司会しながらホワイトボードで内容を記入できるようになりますし、さらには図や表にまとめながら話の因果関係や不足する視点などを指摘することも可能になります。２～３時間の会議でこれをやるとスタミナを相当消費しますが。

上手い下手はさておき、可視化することで、会議が暗黒面に堕ちることを防ぐことができます。明日の会議から書き出してみよう。皆さまの会議が活気と共に在らんことを。